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2021年、スポーツイベントの真骨頂「ワールドマスターズゲームズ」が、アジア初開催 -大阪マラソンに見る、DOスポーツイベント成功のヒント-

週刊?!イザワの目

2016/09/01週刊?!イザワの目

スポーツの祭典における「次なる聖地」として、世界中から「東京」が注目を集めている。この機運を日本全国に広げ、地域の活性化を図ろうと、さまざまな自治体が動き始めている。本号では、アジア初開催となるスポーツイベントを控え、今から機運醸成に乗り出す関西の動きをレポートする。

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来るゴールデン・スポーツイヤーズ

2019年から2021年にかけて、日本ではスポーツイベントが目白押しだ。早稲田大学の間野義之教授はこれを「ゴールデン・スポーツイヤーズ」と名付けている。

ゴールデン・スポーツイヤ-ズの始まりは、2019年のラグビーワールドカップ。世界最大規模のスポーツイベントで、200を超える国・地域でテレビ放送され、40億人が視聴する。組織委員会によると、アジア初開催となる2019年大会は1,700億~2,800億円の経済効果が見込まれ、海外から約40万人の観客が日本を訪れることが予想されている。このビッグイベントに、関西圏では、大阪・東大阪市の花園ラグビー場と、神戸市の御崎公園球技場が開催地に選ばれている。昨年のワールドカップイングランド大会で日本が南アフリカに歴史的勝利を挙げたことなどから、ラグビー人気も再興を見せており、開催地における経済効果を含めた盛り上がりが期待されている。

2020年は、言わずもがな。関西でも、すでに複数都市が、同大会のホストタウンとして登録されており、海外選手との交流イベントや事前合宿の誘致などが計画されている。競技開催都市でなくとも、日本全体がスポーツ一色になることは想像に難くない。

この2年で実施されるイベントは、いわば「Seeスポーツ」の最高峰。観戦を通じて、スポーツに魅了される人は、老若男女問わず増えるだろう。そこで期待されるのが、自ら競技に参加する「DOスポーツ」人口の増加だ。観るだけでなく、実際にやってみることで、「スポーツの感動」を少しでも自身で味わいたいと思う人が増えるのではないだろうか。その受け皿として注目されるのが、2021年にアジアで初めて開かれる「関西ワールドマスターズゲームズ」だ。

スポーツ愛好者のための祭典

「ワールドマスターズゲームズ」は、国際マスターズゲームズ協会(IMGA)が4年ごとに主催する生涯スポーツの国際総合競技大会だ。年齢以外に参加資格は設けられておらず、原則30歳以上のスポーツ愛好者であれば、誰でも参加できる。1985年にカナダ・トロントで開催された第1回大会以降、3万人規模のスポーツ愛好者が集まる祭典として知られている。2021年の関西大会は、第10回記念大会にあたり、参加目標人数は約5万人を掲げる。

2021年大会の開催競技については、2016年10月をめどに決定される予定だが、現在、陸上、水泳といった個人競技から、サッカー、ラグビーといった団体競技などが検討されており、中には綱引きや、オリエンテーリングなども種目候補に挙がっている。

また、重量挙げ女子48キロ級で活躍する三宅宏実選手の伯父で、1964年東京五輪重量挙げ男子フェザー級金メダリストの三宅義信さん(76)が、今月、報知新聞の取材で「関西ワールドマスターズゲームズ」への参加意欲を示すなど、各方面からレジェンドの参加も期待できる。

子どもや若年層は、部活動を中心にスポーツに取り組む機会や、その成果を披露する場は多いが、熟年層、つまり「大人」の参加機会は限られていたので、このチャンスを待ちわびている人は少なくないだろう。この「関西ワールドマスターズゲームズ」が盛り上がるには、どのような要素が必要なのだろう。

「DOスポーツ」成功の秘訣

大人のスポーツ参加機会として、近年、一定の成功を収めているのが、全国に広がる市民マラソンだ。関西でも大阪マラソンをはじめ、神戸マラソンや京都マラソンなど、大規模な大会が数多く開催されている。「DOスポーツ」のイベントとして好評を博す、大阪マラソン組織委員会事務局の河内さんに、成功の秘訣を聞いた。「大阪マラソンでは、大阪城公園前をスタートし、御堂筋、中之島、道頓堀、京セラドーム大阪、通天閣周辺などの観光名所を巡り、南港のインテックス大阪でフィニッシュを迎える大阪の見どころ満載のコースづくりはもちろん、昨年から『なないろチーム対抗戦』という、参加者全員を7つのチームに分けて平均タイムを競う、史上最大規模のチーム合戦という企画を行うなど、エンターテインメント要素を高める工夫もしております。さらに今年は長野冬季五輪メダリストの岡崎朋美さんや芸人の間寛平さんなどに『なないろチームリーダー』に就任いただき、大会の盛り上げにもご協力いただいています」。つまり、32,000人のランナーが、単に走るだけでなく、より楽しめるコンテンツを積極的に取り入れているのだ。。

コンテンツをつくるにあたり、もう一つ取り入れているのが地域の人を巻き込む視点だ。「大阪の地元商店街の方々にご協力いただいて、『まいどエイド』という、大阪らしい公式給食エイドを導入しています。また、府民・市民のみなさんから、パフォーマンスでランナーを応援する『ランナー盛上げ隊!』の募集も行っており、地域の方々と一緒に盛り上がれる要素を取り入れています」。

加えて、これらのコンテンツをきちんと情報発信することが大切だと河内さんは語る。「広報・PRを通して、大会そのものへの期待感や好感度を醸成することに注力しています。参加者によってはマラソンを人生のハイライトとして捉えている方もいらっしゃるように、参加者一人ひとりにドラマがあります。そのドラマに心を動かされるからこそ、走ってみたい、見てみたい、ボランティアとして参加してみたい、という『Doスポーツ』の動機につながるのだと思います。そのためには、そのドラマを支えるためのコンテンツを充実させることと、それを発信することが重要です。大阪マラソンの盛り上がりの秘訣は、その両輪にあると思います。他の話題になっているスポーツイベントにも通じる要素かもしれませんね。今、たくさんのマラソン大会がたくさんありますが、ぜひ多くの人に大阪マラソンに参加して、その魅力を味わっていただきたいですね」。

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Ⓒ大阪マラソン組織委員会

「関西ワールドマスターズゲームズ」の開催まであと4年と9カ月。すでにウェブサイトは立ち上がり、徐々にその姿を現しつつある。大阪マラソンのように、大会参加者はもちろん、開催地域にも愛されるイベントになるか、これから徐々に明らかになるであろうコンテンツに期待が高まる。ゴールデン・スポーツイヤーズのその後に、どんな未来が待っているのか。その一翼を担う関西の動きにぜひ注目してほしい。

Report by Masahiro Tanaka, Aishi Ikeda

この記事を書いた人

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Editorial department

2011年10月20日創刊。
電通PRの若手社員による、電通本社および電通グループを対象に配信しているメールマガジン。2012年11月に全面リニューアルを果たし、現在は瓦版スタイルで発行中。国内外の旬なPR事例を取り上げて解説する特集や、旬な人のインタビューが人気。2014年3月、満を持してマイクロサイトに登場! オリジナルコンテンツなどもアップしていきます。

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